僕だって昔は書くことがとても好きだった。

自然な文章で、すらすらと思うがままに書けた。自分には文才があるなとよく思った。友達にも家族にもよくほめられた。

でも、僕は今、書くことがあんまり好きじゃない。

村上春樹は28歳になるまで小説を書こうとなんて思わなかったと度々、様々な媒体で発言している。なぜか。彼は自分が読んできた小説家の文章を読んで「自分にはとてもこんな文章は書けない」と思ったからだそうだ。

僕も今はそう思う。僕にはできない。ヘミングウェイが、ガルシア・マルケスが、サリンジャーが、夏目漱石が、太宰治が、川端康成が、そして村上春樹が。

そういう時僕はどうすればいいのか、実はよく知っている。

きっぱりとうち切ってみること。密かな思いは秘めて。

いいか、君の大切な事を馬鹿にするやつらに君の大切なことを教えちゃいけない。

相変わらず、僕はまだ書くことができないけど、でもきっと大丈夫だと思う。